あいであのーと

それは備忘録の類い

完璧と障壁のこと

こんばんは。なんとか6月に滑り込みました。



いきなりですが、漢字テストをしましょう。みなさんは"カンペキ"という漢字を書くことができますか?

あ、今記事のタイトルを見ましたね?ズルはダメですよ?



"カンペキ"は漢字で"完璧"と書きます。とくに"璧"は"辟"と"玉"でできています。案外難しいですよね。咄嗟には書けないかもしれません。

ときどきこれを"完"と書いてしまう人がいると聞きます。たしかに璧と壁は形が似ていますからね。"壁"の下部分は"土"です。しかし、はたしてこの誤りは本当に誤りなのでしょうか。


本日の主役は、完璧であることが障壁となる者です。



私は根っからの完璧主義者です。仕事も趣味も、完璧にこなしたくて仕方がありません。同僚にはよく「仕事が遅いけど絶対にミスが無い」と言われます。至極そのとおり。

ちなみに似たような概念として、几帳面というものがあると思います。違いについて深く考えたことはないので、必要に応じて読み替えちゃってください。

結論から述べると、私は私の中にいる"完璧主義"が邪魔で仕方がないのです。こいつのせいで仕事の効率は著しく落ちていますし、心の余裕もみるみる失われていくのです。



お絵描きを例に挙げれば、この問題は線画と絡んできます。ずばり私は線画が描けません。キレイな線を引こうと立ち止まり続け、一歩も前に進めなくなってしまうのです。それにかかる時間と精神のコストは計り知れません。

ノートの端やチラシの裏が舞台だったころは楽しかったはずのお絵描きに、苦痛を覚えてしまうことすらあるわけです。

こうした線画の話はよく聞かれるものかもしれません。しかし、当然これは動画作りにも言えることなのです。それはオブジェクトの位置だったり、レイヤーの順序だったり、スクリプトのパラメータだったり――。

音を切り貼りする際はそれも要因に仲間入りしますし、素材を使うときもまた然りです。さらに絵も描くとなれば、それはもうしっちゃかめっちゃか。油断するとすぐ負のスパイラルに陥ってしまい、アリジゴクに嵌ったアリの気持ちを味わうことになるのです。抜けられないんですよ、これが。

くだらない回れ右にばかり足を取られ、思い浮かぶはずのアイデアも海底に沈み、この手の届く距離もますます小さくなっていきます。



"傷のない玉"を由来に"完璧"という言葉は生まれたみたいです。しかし、私から見れば"完璧"は"完"で、つまり"完全な障壁"なのです。そう考えると、先の誤りも許せるような気がしてきませんか?言葉って面白。

ということで、誰か私の壁を壊してください。



お待ちしております。